コロナ禍の暮らし

私たちの暮らしは「新型コロナウイルス感染症」の出現によって大きく変わりました。
リモートワークの普及・浸透により、家で過ごす時間がこれまで以上に増えたことで、仕事(オン)と日常(オフ)の切り替えが難しくなり、より快適で、より過ごしやすい暮らしを求める方が増えてきたのではないでしょうか。

私たち設計者は、そのような暮らしに対するニーズに、どう対応するか・どうまどりに反映できるかを日々考えております。

今回は上記の暮らしのニーズを踏まえ「テレワークしやすい環境づくり」「水まわりの配置の変化」の2つのテーマに絞ってお話ししたいと思います。

テレワークしやすい環境づくり

デコマドで仕切ったDEN・つながりライブラリーやガラス戸を設置したDENは、LDKからある程度様子がわかるようになっているため、お子様の勉強スペースとしてもお使いいただけます。            ※DENは、ライオンやキツネなどの巣穴・ねぐらといった意味の英語ですが、不動産業界においては一般的に部屋と呼ぶには少し狭い、こもれる空間といったニュアンスで使われます。

デコマドで仕切ったDEN
@アグレシオエグゼ久我山ルーチェヴェルデ
ガラス戸でLDKから完全に切り離したDEN
@アグレシオ府中の森公園Ⅱ
床を1mほど上げたステージロフト
@アグレシオエグゼ石神井公園Ⅲ

また、ビデオ会議や集中して仕事ができるようDEN をLDKから完全に切り離す設計や、1m弱ほど床を上げたステージロフトを設置する方法もあります。 また、主寝室の一部を書斎スペースにする(前回の記事でご紹介)、部屋の一角に垂れ壁などを設置することで、部屋を緩やかに仕切るなど、様々なDENの形態があるので、今後の働き方、テレワークの頻度など、お好みのテレワーク環境を探してみてはいかがでしょうか。

水回りの配置の変化

当社でも従前より、2階に水まわりを配置する設計は多くありました。これは、洗濯動線が短くなることで、水に濡れて重くなった大量の洗濯物を持って階段を上がる必要がなくなるメリットがある一方、現在のコロナ禍においては帰宅してからすぐに手が洗えないというデメリットがありました。

そこで、玄関ホールに手洗い器を設置し、リビングや居室に入る前に手を洗えるようにする、また、靴を脱いだあとにすぐ手洗いとうがいができる環境をつくることで、お子さまの手洗い・うがいの習慣化につながります。

その他、シューズインクローゼットやファミリークローゼットを設置することで、コートや上着を玄関で着脱できるため、感染症だけではなく花粉対策にもなるのではないでしょうか。

洗面室と洗濯室を一緒にせずに、あえて分けるという選択肢もあります。洗面化粧台、洗濯機、UBは一ヶ所にまとまっているのが当たり前だと思っていませんか?

上図は、1階に洗面化粧台を設置した洗面脱衣室とUBを配置し、2階に洗濯パンを設置したランドリールームを配置したまどりです。

この場合、1階部分の洗面室で帰宅時に手洗いうがいすることができ、また、外で遊んできたお子さまをすぐにお風呂に入れることができます。加えて、洗濯物は乾いた軽い状態で2階に持っていき、ランドリールームで洗濯後、バルコニーで干すことができるので家事の負担が少なく、洗濯動線も短くなります。

2階ランドリーコーナー

コロナ禍が続く中において、仕事(オン)と生活(オフ)の切り替えがあいまいになりがちですので、うまくスイッチを切り替える工夫や、家事負担をどう軽減できるかといった観点が住居選びの際に重要になってきました。当社設計チームも、ストレスを感じさせない家事動線を追求してまいりますので、ぜひ、そんな理想の暮らしを叶える住まいとの出会いをお楽しみください。